整体師の求人に応募しようとして、自己PRの欄で手が止まる。未経験で、資格もなく、アピールできる実績も技術もない自分に、いったい何が書けるのだろう。そんな戸惑いを感じている方は、とても多いものです。
採用し、未経験の整体師を育ててきた側から、まずお伝えしたいことがあります。整体師の自己PRは、実績や技術で勝負するものではありません。とくに未経験からの応募では、採用担当が見ているのは、これまでの実績よりも、これからどう伸びていくかという伸びしろです。だからこそ、技術がない今だからこそPRできる強みがあります。この記事では、未経験・無資格の整体師が、自己PRで何を、どう伝えればよいのかを、育てる側の視点で解説します。
整体師は、柔道整復師のような国家資格を必須としない仕事です。そのため、応募者の多くが未経験・無資格からのスタートです。採用する側も、そのことは十分に承知しています。完成された技術を求めているわけではなく、これから育てる前提で応募者を見ています。
では、採用担当は自己PRの何を見ているのか。それは、この人は入職後に伸びそうか、長く続けてくれそうか、という点です。つまり、素直に学ぶ姿勢や、人と向き合う力、地道に続ける力といった、技術以前の土台が問われています。むしろ未経験だからこそ、変な癖がなく素直に吸収できるという強みもあります。実績がないことを引け目に感じる必要はありません。これからの自分をどう見せるかが、未経験の自己PRの勝負どころです。
では、具体的に何をPRすればよいのか。未経験の整体師がPRの材料にできる強みを、3つの素材に整理します。
| PRの素材 | 具体例 |
|---|---|
| 人柄・接客力 | 人と接することが好き、笑顔、気配りができる |
| 前職で培った強み | 傾聴力、提案力、丁寧さ、体力 |
| 学び続ける姿勢 | 素直に学ぶ意欲、努力を続けられる力 |
一つ目の人柄や接客力は、整体師にとって大切な土台です。整体は人と近い距離で向き合う仕事のため、人と接することが好きだという素直な気持ちは、それ自体が強みになります。二つ目の前職で培った強みは、どんな仕事の経験にも眠っています。接客の仕事で培った傾聴力、営業で磨いた提案力、体を動かす仕事で身につけた体力。これらは、整体師の仕事にそのまま活きます。三つ目の学び続ける姿勢は、未経験者にとって最も大切なPR材料です。技術がない今だからこそ、これから真剣に学びたいという意欲は、採用担当の心に強く響きます。この3つの素材を、自分の経験と照らし合わせてみてください。
整体師に向いているのはどんな人か、と考えることは、そのまま自己PRの材料を見つけることにつながります。整体師に向いているのは、人と接することが好きな人、相手に丁寧に向き合える人、身体を使う仕事に前向きな人、そして学び続けることを楽しめる人です。これらの要素のうち、自分に当てはまるものがあれば、それはそのまま自己PRになります。
たとえば、人と話すのが好きで、前職でもお客様と接するのが楽しかったという人なら、その人柄を自己PRの軸にできます。体を動かすのが好きで体力に自信があるなら、それも立派な強みです。大切なのは、こうした要素を、ただ性格として述べるのではなく、具体的な経験とともに語ることです。人と接するのが好きですと言うだけでなく、前職でお客様とどう関わってきたかを添えれば、説得力が生まれます。自分が整体師に向いていると感じる理由を掘り下げることが、そのまま自己PRづくりになるのです。
ここからは、立場別の例文を示します。丸写しするためのものではなく、構成の型を身につけるための下敷きとして使ってください。それぞれの後に、採用する側から見てどこが効いているのかを添えます。
私の強みは、相手の立場に立って考え、丁寧に対応できることです。前職の販売の仕事では、お客様一人ひとりの要望を丁寧に伺い、その方に合った提案を心がけてきました。整体は未経験ですが、この人と向き合う姿勢は、お客様の身体の状態やお悩みを受け止めるうえで活かせると考えています。一から技術を学び、お客様に安心していただける施術者へと成長していきたいです。
採用側の視点で言えば、未経験でありながら、前職で培った人と向き合う姿勢を、整体の仕事にはっきり結びつけている点が効いています。技術ではなく人間力と学ぶ姿勢で、この人は伸びそうだと思わせられているため、未経験の不安を上回る好印象につながります。
私の強みは、体力と、コツコツ努力を続けられることです。前職のリラクゼーション店では、一日に多くのお客様を担当しながら、閉店後も手技の練習を続けてきました。経験を重ねるなかで、お客様の状態をより深く見て施術したいという思いが強まりました。この向上心と体力を、状態に合わせた施術を大切にする貴院で、さらに磨いていきたいと考えています。
この例文は、体力と継続する力という強みを、前職での具体的な行動で裏づけている点が良いところです。もみほぐし中心の経験から、状態に合わせた施術へ進みたいという成長意欲が、応募先の方針とはっきり噛み合っているため、採用担当はミスマッチの心配なく読み進められます。
未経験の自己PRで、学ぶ姿勢を伝えることが大切だとお伝えしました。ここで一歩踏み込むと、その学ぶ姿勢を本当に活かせるかどうかは、応募先の教育体制にかかっています。いくら学びたいという意欲をPRしても、教える仕組みのない院に入ってしまえば、その意欲は空回りしてしまいます。
だからこそ、自己PRを書くのと並行して、応募先がどんな教育体制を持っているのかを確かめてください。研修は誰が、どのくらいの期間見てくれるのか。一年目にどんな流れで技術を学べるのか。こうした点を採用サイトや職場見学で確かめ、しっかり育ててくれる院を選ぶことが、未経験からの成長には欠かせません。学ぶ姿勢をPRする自分と、それを受け止めて育ててくれる院。この二つがそろってはじめて、未経験からの一歩は確かなものになります。自己PRを磨くことは、自分を育ててくれる就職先を見極めることと、セットなのです。
応募先を見極めるときは、次の5点を確認してください。
自己PRは、一人で書いていると、これで伝わるのだろうかという不安が消えないものです。未経験の自分に強みなんてあるのか、何をPRすればよいのか、迷いは尽きません。そんなときは、実際に未経験の応募者を受け入れ、育てている側に、直接聞いてみるのが近道です。
私たちmayplus-recruitは、東京・埼玉・千葉で自費の施術所を展開するCUREPROの採用窓口です。無資格や未経験からでも、技術を体系的に学びながら成長できる環境づくりに力を入れています。未経験の自分の何が強みになるのか、自己PRをどう組み立てればよいのか、育てる立場から、正直にお話しします。応募を迷っている段階でも構いませんので、気軽にご相談ください。あなたの持ち味が正しく伝わるよう、力になれればと思います。

監修
阿部 純治(柔道整復師)
株式会社May-Plus 代表取締役。柔道整復師として臨床に携わったのち、東京・埼玉・千葉で自費の構造改善専門院CUREPROを展開。未経験からの育成を含め、施術者の採用と育成に取り組む。