治療家として、もっと成長したい。技術を磨き、患者さんに信頼される施術者になりたい。そう願って、成長できる環境を探している方は多いものです。ところが、いざ成長環境とは何かと問われると、その中身は意外と曖昧です。研修が充実していること、なのか。先輩がたくさんいること、なのか。漠然としたまま職場を選ぶと、入ってみて期待と違った、ということになりかねません。
私たちは施術者を採用し、育てる側の立場にあります。だからこそ、成長する人と、そうでない人を分ける環境の差を、数多く見てきました。この記事では、治療家にとっての成長環境とは具体的に何なのかを定義し、成長できる環境が備える5つの条件と、その見極め方を、育てる側の視点で解説します。成長できる職場を選びたいと考えている方の、判断の物差しになれば幸いです。
治療家がキャリアを考えるうえで、成長環境はますます重要になっています。その背景には、施術者が職場を離れる理由があります。給与や労働時間が理由に挙がることは多いのですが、それと同じくらい、あるいはそれ以上に、成長できないこと、もっと学びたいのに学べないことが、職場を去る理由になることは少なくありません。
これは裏を返せば、成長環境が、施術者本人の充実だけでなく、長く働き続けられるかどうかにも直結しているということです。技術が伸びている実感があれば、仕事は面白くなり、続けたいと思えます。逆に、成長が止まったと感じると、この先が見えなくなり、辞めたいという気持ちが芽生えます。だからこそ、就職先を選ぶときに、その職場が本当に成長できる環境なのかを見極めることは、キャリア全体を左右する大切な判断になります。
ここで、よくある誤解を解いておきます。成長環境とは、研修があることではありません。求人票を見れば、ほとんどすべての院が研修ありや教育体制充実と書いています。けれど、研修という制度があることと、実際に成長できることは、まったく別のことです。
形だけの研修が用意されていても、それが実際の技術の向上につながっていなければ、成長環境とは言えません。逆に、明文化された研修制度が前面に出ていなくても、日々の業務のなかで濃いフィードバックが得られ、挑戦の機会が豊富にある職場は、本物の成長環境です。大切なのは、研修という言葉の有無ではなく、その職場に身を置いた結果、自分が実際に伸びていけるかどうかです。では、成長できる環境には、どんな条件が備わっているのでしょうか。次の章で、5つの条件として整理します。
これまで多くの施術者を見てきた経験から、治療家が成長できる環境には、共通する条件があります。それを5つに整理しました。
| 条件 | 中身 |
|---|---|
| 教育の仕組み | 誰が、いつ、何をどの順で教えるかが体系化されている |
| 技術の天井の高さ | 保険の枠にとらわれず、技術を伸ばせる余地がある |
| フィードバック | 施術を見てもらい、具体的な助言をもらえる |
| 挑戦できる幅 | 慢性や難しい状態など、幅広い症例に関われる |
| ロールモデルとキャリア | 目標になる先輩がいて、進む道筋が見える |
一つ目の教育の仕組みは、成長の土台です。教える人や順序が決まっておらず、現場に放り込まれるだけの職場では、成長は運任せになります。二つ目の技術の天井の高さは、伸びしろそのものです。保険の枠に沿う施術が中心の環境では、単価にも技術にも天井が生まれやすく、自費で技術に向き合える環境ほど、伸ばせる余地が大きくなります。三つ目のフィードバックは、成長の速度を左右します。自分の施術を見てもらい、具体的な助言をもらえるかどうかで、上達のスピードは大きく変わります。四つ目の挑戦できる幅は、経験の厚みをつくります。慢性の不調や難しい状態など、幅広い症例に関われる環境ほど、技術の引き出しが増えます。五つ目のロールモデルとキャリアの道筋は、成長の方向を示します。目標になる先輩がいて、その先にどんな役割があるのかが見えていると、日々の努力に意味が生まれます。この5つが揃った職場が、本物の成長環境です。
5つの条件が分かったら、次はそれを、実際の職場選びでどう確かめるかです。求人票の言葉だけでは分からないため、面接や職場見学の場で、次のような問いを投げかけてみてください。
教育の仕組みについては、入職して一年目に、誰から、どんな順序で技術を学べるのかを尋ねます。技術の天井については、その院が保険中心か自費中心かを確かめ、どこまで技術を伸ばせる環境なのかを聞きます。フィードバックについては、施術を先輩に見てもらう機会があるか、助言をもらえる場があるかを確かめます。挑戦できる幅については、どんな症状の患者さんが来院し、若手がどこまで関われるのかを尋ねます。ロールモデルとキャリアについては、三年目、五年目の先輩がどんな役割を担っているのかを聞きます。これらの問いに、具体的に、よどみなく答えてくれる職場は、成長環境として信頼できます。逆に、言葉を濁したり、抽象的な答えしか返ってこなかったりする場合は、注意が必要です。問いへの答え方そのものが、その職場の実態を映し出します。
ここまで環境の条件を述べてきましたが、正直にお伝えすると、成長は環境だけで決まるものではありません。どれだけ整った環境に身を置いても、学ぶ側に主体性がなければ、成長は限られます。逆に、環境が完璧でなくても、貪欲に学ぶ姿勢があれば、多くを吸収できます。成長環境とは、あなたの学ぼうとする意欲を、最大限に引き出してくれる場所のことでもあります。
だからこそ、成長環境を探すときは、その環境に何を与えてもらえるかだけでなく、その環境で自分がどう学ぶかも、あわせて考えてみてください。整った環境と、学ぶ意欲。この二つが噛み合ったとき、成長はもっとも大きくなります。環境選びは、他人任せの受け身の行為ではなく、自分がどう伸びたいかを描く、主体的な行為です。その視点を持って職場を選べば、どんな環境でも、成長の糧にしていけるはずです。
応募先を見極めるときは、次の5点を確認してください。
成長環境をどう見極めればよいか、自分にはどんな環境が合うのか。こうした問いは、一人で考えていても答えが出にくいものです。そんなときは、実際に施術者を育て、成長を間近で見てきた側に、直接聞いてみるのが近道です。
私たちmayplus-recruitは、東京・埼玉・千葉で自費の施術所を展開するCUREPROの採用窓口です。当社は、施術者が技術を体系的に学び、伸びていける環境づくりに力を入れています。自費で技術に対価をいただく仕組みのため、実力が伸びるほど収入も伸びる、天井の高い環境です。当社の平均給与は42.7万円ですが、これはその伸びしろの大きさを表すものでもあります。どんな環境なら自分が伸びられるのか、成長できる職場をどう見極めればよいのか、育てる立場から、正直にお話しします。転職を決めていない段階でも構いませんので、気軽にご相談ください。あなたが最大限に成長できる場所を見つけられるよう、力になれればと思います。

監修
阿部 純治(柔道整復師)
株式会社May-Plus 代表取締役。柔道整復師として臨床に携わったのち、東京・埼玉・千葉で自費の構造改善専門院CUREPROを展開。慢性の不調から難しい状態まで向き合える施術者の育成に取り組む。