
足立区で整体師の求人を検索すると、求人サイトの一覧がずらりと並びます。北千住、西新井、綾瀬、竹ノ塚、六町、五反野。件数は決して少なくありません。
ところが、一覧を眺めているだけでは判断ができない。無資格可、業務委託、歩合、最高月収。刺激的な言葉が飛び交うわりに、それぞれが何を意味しているのかは書かれていないからです。
私は足立区で生まれ育ち、いまはこの区内で整体院を運営しています。柔道整復師として現場に立ってきた立場から、求人票の裏側をお伝えします。

件数の多さに惑わされる前に、種類を分けてください。この街の整体師求人は、おおむね三つに分類できます。
| 求人の層 | 特徴 | 確認すること |
|---|---|---|
| リラクゼーション系 | 無資格から始めやすく、商業施設内の店舗も多い | 雇用形態、歩合、最高月収の算出条件 |
| 整骨院・接骨院の整体師枠 | 有資格者と無資格者で業務範囲が分かれる | 実際に担当する施術と資格者との役割分担 |
| デイサービス・介護施設 | 日勤中心で休日を安定させやすい | 施術管理者の実務経験に算入されるか |
駅ビルや商業施設に入る店舗が中心です。無資格から始められ、研修制度が整っている場合も多い。ただし雇用形態を見ると、業務委託や歩合制が含まれています。最高月収という表現が使われるとき、それは平均ではなく上限であることに注意が必要でしょう。
柔道整復師の有資格者と、無資格の整体師が同じ職場に混在します。保険を扱う施術には資格が要りますから、担当できる業務が分かれる。求人票が整体師と書いていても、実際にどこまで任されるのかは、確かめておきたいところです。
足立区にはこの形態の募集も複数あります。日勤のみで休日が安定しやすいという利点は確かにあるでしょう。
ただ、柔道整復師の方には注意していただきたい点があります。将来、健康保険を扱う整骨院を開業したいと考えているなら、施術管理者になる必要があります。その要件である通算3年の実務経験に、デイサービスや介護施設での機能訓練指導員としての期間は算入されません。詳細は地方厚生局の施術管理者の要件についてで確認できます。
働きやすさと、資格を活かす道筋。両方を天秤にかける必要があります。

ここが、この記事で最もお伝えしたい部分です。
足立区の求人一覧には、業務委託の募集が数多く含まれています。時給ではなく歩合、施術1回あたりいくら、という形です。稼げる人はよく稼ぐでしょう。ただ、雇用契約とは適用される法律が根本的に違います。
業務委託で働く場合、あなたは労働者ではなく事業者として扱われます。最低賃金は適用されません。有給休暇もありません。雇用保険にも入れず、失業給付を受け取れない。労災保険も自動では適用されず、2024年11月1日から特別加入の対象になったとはいえ、加入は任意です。制度の概要は厚生労働省のフリーランスとして業務を行う方へで読めます。
体調を崩して施術できなくなれば、収入はその日から止まります。施術中に自分が腰を痛めたとき、労災の補償が使えるかどうかは加入状況次第。悪い制度だと申し上げているのではありません。ただ、知らずに選ぶのと、知って選ぶのとでは、話がまるで違います。
フリーランスとして働く方を守るため、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律が2024年11月1日に施行されています。
発注する事業者には、業務委託をした際、書面または電磁的方法によって取引条件を明示する義務が課されました。口頭での説明は認められません。明示すべき事項は、業務の内容、報酬の額、支払期日など9つに及びます。報酬は原則として、役務の提供を受けた日から60日以内に支払わなければなりません。
さらに、6ヶ月以上の契約を中途解除したり更新しない場合、少なくとも30日前までの予告が必要です。募集情報の的確な表示や、ハラスメントに関する相談体制の整備も義務づけられました。命令に違反した場合、50万円以下の罰金が定められています。
整理します。業務委託の面接で、報酬の計算方法や支払日を口頭でしか説明されなかったなら、その時点で法の求める水準を満たしていません。書面をください、と伝えるのは当然の権利です。
ここは、ほとんど知られていない論点でしょう。厚生労働省は、形式的に業務委託契約を締結していても、実質的に労働基準法上の労働者と判断される場合には労働基準関係法令が適用されると明示しています。
出勤時間が決められている。シフトを拒否できない。施術のやり方を細かく指示される。他店で働くことを禁じられている。そうした実態があるなら、契約書の表題にかかわらず労働者と評価される可能性があります。
判断に迷ったときは、無料で弁護士に相談できる窓口があります。フリーランス・トラブル110番では、匿名での相談も受け付けています。

足立区の求人には、無資格可の整体師という表記が頻繁に登場します。誤解のないように補足しておきましょう。
いわゆる整体には、法的な資格制度がありません。あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう、柔道整復は国家資格が必要ですが、整体はその枠の外にあります。だから無資格でも働ける。
ただ、資格がないということは、技術の証明も安全への責任も、施術者自身に委ねられるという意味でもあります。守ってくれる免許制度がない以上、禁忌を見抜く力と、手を止める判断が問われます。募集の敷居が低いことと、仕事が簡単であることは、まったく別の話です。

件数を眺めても答えは出ません。事実で答えられる問いに置き換えてください。
※最高月収ではなく、現在在籍する同職種の平均額と、その計算期間・対象人数を確認しましょう。

CUREPRO(株式会社May-Plus)は、東京、埼玉、千葉で10院を展開する整体院です。足立区では六町店と五反野店を運営しています。
完全自費で運営しており、保険請求は行っていません。単価を自分たちで設計できるため、来院数を追わずに一人ひとりと向き合う時間を確保しています。施術は力に頼らない方法を体系として学びます。慢性的な痛みから難治性の症状、スポーツ障害まで対応の幅を広げていきますが、外傷への対応は有資格者による判断が前提となるため、当院では扱っていません。
スタッフの平均給与は42.7万円で、年間休日は選択制です。評価の基準は全員に公開しています。何を満たせば次の役割や給与に進むのかが見えなければ、努力の方向が定まらないからでしょう。研修の中身は教育研修制度に、勤務条件は募集要項と福利厚生のページで開示しています。
私自身、足立区で生まれ育ちました。この街の人が、痛みを抱えたまま年を重ねていく姿を見てきた。だから、ここに院を置いています。

求人サイトの一覧は、条件を並べてくれます。ただ、その条件が何を意味するのかまでは教えてくれません。雇用か業務委託か。無資格可の裏にある責任。デイサービスの経験が将来どう扱われるか。知ってから選べば、数年後の景色が変わります。
足立区で働きたい。技術を伸ばしたい。将来は独立も考えている。どの段階でも構いません。柔道整復師として現場に立ち、この街で組織をつくってきた立場から、一緒に整理させていただきます。面接の一次には、代表の阿部が同席します。
私たちが何を大切にしているかは、選ばれる理由のページにまとめました。話を聞いてみたいと思われたら、エントリーフォームからご連絡ください。

歩合次第で高収入を得る方もいます。ただし労働者ではないため、最低賃金、有給休暇、雇用保険は適用されません。労災保険は2024年11月から特別加入の対象になりましたが、加入は任意です。
フリーランス・事業者間取引適正化等法により、発注事業者には書面または電磁的方法での取引条件明示が義務づけられています。口頭のみでの明示は認められていません。
厚生労働省は、形式的に業務委託契約でも実質的に労働基準法上の労働者と判断される場合、労働基準関係法令が適用されると示しています。判断に迷う場合はフリーランス・トラブル110番などにご相談ください。
いわゆる整体には法的な資格制度がないため、無資格でも働けます。ただし技術の証明と安全への責任は施術者自身に委ねられます。募集の敷居が低いことと、仕事の難易度は別の話です。
柔道整復師が受領委任を扱う施術管理者になる場合、通算3年の実務経験が必要です。デイサービス等での機能訓練指導員としての期間は、この実務経験に算入されません。
厚生労働省「フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ」(フリーランス・事業者間取引適正化等法、令和6年11月1日施行)
公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」(取引条件の明示義務)
厚生労働省 近畿厚生局「柔道整復施術療養費の受領委任を取り扱う施術管理者の要件について」
制度の内容は公表時点のものです。法令は改正されることがあるため、最新の情報は各出典をご確認ください。契約や労働条件に疑問がある場合は、都道府県労働局、労働基準監督署、フリーランス・トラブル110番などの公的窓口にご相談ください。
働き方をさらに具体的に知りたい方は、自費整体という働き方や柔道整復師の給料の考え方もあわせてご覧ください。求人の探し方については、柔道整復師の求人で整理しています。